2018年4月3日火曜日

2018年 冬 終了アニメ 全話感想 総レビュー

※宇宙よりも遠い場所 #13

■1クール
◇ポプテピピック
◇ラーメン大好き小泉さん
◇ゆるキャン△
◇スロウスタート
◇三ツ星カラーズ
◇からかい上手の高木さん
◇宇宙よりも遠い場所
◇デスマーチからはじまる異世界狂想曲
◇恋は雨上がりのように
◇りゅうおうのおしごと!
◇ヴァイオレット・エヴァーガーデン

■分割
◇三月のライオン 2期

■2クール
◇魔法使いの嫁



◇ポプテピピック
 最先端の笑いを提供するアニメ。ギャグアニメってやっぱり難しい。
炎上しないように必要以上に叩かれないように
そんな雰囲気でまじめに作ってしまっているようなところが逆に気になってしまった。
それでもたまに笑えるのがあるからなぜか見てしまう。
 アニメスタッフの技術よりもベテラン声優さんの技術力をよく感じた1クール。
とにかく、全く同じ話を違う声優さんにやらせるのはあまりに酷であるけれどそれはそれで役者の個性がハッキリと出ていて面白い。
 ジョジョで散々反省したような気がするけれど、原作をそのままアニメ化して成功するアニメはないに等しく
メディアの違いをしっかりと理解していくことの重要さは10年経っても20年経っても変わらない気がする。
今後作画崩壊したアニメがボブネミミッミって言われるようなそうでもないような
5/10
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◇ラーメン大好き小泉さん
 オタクの悪いところを三日三晩煮詰めて凝縮したような、ギトギトラーメンスープを思わせる気味の悪い作品。
 麺を意識した?キャラデザの小泉さんは肌が白すぎでまるで塩脂を取り過ぎて腎臓や肝臓がもう手遅れの病人のようでかわいさよりも先に怖さや不気味さが引き立つ。それでいて普通の女子高生を掲げてラーメン啜り続けているのだからこの世界おかしい。
 この作品の極めつけが、小泉さんを追いかけるユウの存在。あまりにもとってつけたような存在でジョークならまだしも本気でやっているのだから救いようがない。
 オタク、擬人化カルチャー作品として最後まで見ていたけれど、この手の趣味ものとしては原作レベルで同人紙の域を出ていないように感じた。
 作中ではずっとラーメンを食べているのだけど視聴者はずっとあのずるずる音を聞かされ見ているだけで胃がげっつりしてしまいそうだ。
なぜだかこのアニメを見ていたらラーメンが食べられなくなった。
 リアル店舗やラーメンがでくるのだけど、もうすこしファンタジー要素という公式カオス設定が欲しく、正しく伝えるよりも、面白く伝える事に重きを置くべきと感じた1クール。
 作品としての煮詰め方が甘く消化不良よりも食中毒にかかったような気分になった
2/10
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◇ゆるキャン△
 けいおん!のリノベーション。進化する日常系部活アニメ。
料理、旅行、仲間、温泉、良作画、音楽、演出。日常アニメに必要な要素をだけを抽出しつつも
ゆるキャンらしさを節々に感じる。なにより沢山の要素を含みつつも無駄がないのだ。
どこを見てもキャンプアニメであるし日常アニメなのだ。
キャラが可愛いだけ日常を描いているだけそれがなかなか出来ない作品が多い中
ゆるキャンではキャンプの魅力も十分に描ききっている。
 現実のキャンプ場や道具を使ったリアル寄りの日常系でありつつも
主人公達はしっかりと現代風の理想の女の子に作り込まれている。
登場人物はいつも表情から声から仕草から楽しそうに嬉しそうにしている様子は
去年に流行ったけものフレンズの流れを少し感じる、ふぐの刺身のような芸術性を感じる。
 他にもリアリティある服装にはごちうさのような劇場型よりもさらに進んだVR的な存在感がある。
 しかしキャラクターにはしっかりと人間らしさが存在しているそれを際立たせるのが寒さだったり暖かさだったりのアニメの演出表現だ。
 リンちゃんもなでしこも、料理が熱かったり身体が冷えたり温まったり。
人間らしさを随所に感じる演出やストーリーには自然でキャンプすることのちょっとした不便さや非日常的な刺激だったり仲間と集まって過ごす尊さが詰まっている。
キャンプへ行きたいというより同じ時間を共有できる友達が欲しいと切に感じた1クール。
10/10

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◇スロウスタート
 日常アニメのテンプレートでありお手本的作品。
安定した丁寧な作画と一貫したストーリー展開。
この手の作品はもう量産されすぎて飽きたと思いきやまだいけるようで
みんなよりすこし違った主人公が仲間に打ち解けていく様子が感動的。
キャラを無駄に増やさなかったのも好感度。
OPEDの謎高音質も日常アニメのお手本のよう。
 ただ、普通の日常系と違い、主人公ハナの秘密の扱いがすこし難しいところだ。
しかしそのちょっとした緊張感だったりが若干のリアリティや共感を生んでいるのだと思う。
 いろいろあるけど、頑張っていこうと思える優しい世界。
8/10
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◇三ツ星カラーズ
 正当派こどもアニメ。脚色されていないリアルさが追求されている。
苺ましまろとは方向性が大分違うこども系アニメ。
 いやこどもというよりガキと言った方がしっくりくる。
なんだか作者の入念な人間観察が生みだしたようでこれはこれで危ない。
 こどもらしいうざさが盛り込まれた作品ではあるがあまりにも大人が甘すぎるような気がする。
苺ましまろにあった保護者が足りていないような気がする。
薄い本が本番なのかどうなのかが気になるところ。
6/10
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◇からかい上手の高木さん
 何とも言えぬ記憶が蘇る。ヒーヒー良いながら見るアニメ。
話題作のアニメ化。映像化されると破壊力はかなり増すようだ。
 あくまでフィクション、あくまで妄想。
それなのになんだこのくすぐったさはっ。
なにか見てはいけないもの、思い出したくない何かをふと思い出しそうになってしまった。
こんな青春なかったと嘆く男子は多いようではあるが西方以上にヒーヒーなってしまうだろう。
女の子ってずるいし男子ってアホだ。
本音を言うなら10分程度のアニメで見たかった。
6/10
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◇宇宙よりも遠い場所
 とんでも作品と思いきやかなりまじめなハートフル青春ストーリーでした。
 南極という知らない場所で繰り広げられるストーリーは
視聴者があまり知らない所でさえ十分な取材と協力があり
女子高生が南極へ取材へ行くというはちゃめちゃな話も説得力をもたせた。
 なにより、同時期にイッテQの登山部が南極へ行ったというのが奇跡的で同時に見ていた視聴者はリアリティがさらに増した。
 亡くなってしまったお母さんとその同僚だった南極チャレンジ隊長の藤堂さん。
 個性が強い主人公しらせとその仲間達、それぞれにこころに荷物を抱えていて
目的は違えど南極へ向かって進んでいった。
 1クールにもかかわらず4人のキャラを深く掘り下げそして全てを清算した。
 突拍子もない女子高生の南極探検と思っていたところから、ずっとくらいどこかで眠り凍ったノートパソコンが発見されて起動したシーンで、こころのわだかまりが氷解していく様子は感動的でヒューマンドラマそのもの。
 亡くなったお母さんを求めて仲間を集めて当時の同級生と…一つ成し遂げる。
 これもうTARITARIだ。誰にも今があって過去がある。仲間と一歩を踏み出す勇気をくれる一作。
 1クールで非常にきれいに収まっているし花田脚本は今後も注目だ。
9/10
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◇りゅうおうのおしごと! 
 幼女と一緒に部活、お仕事アニメ。何作目か分からなくなったが、もうそういうことなんだろう。
 無茶な設定ももはやラノベあるあるでいつの間にかハーレムになっているのも自然なのだからしかたない。
 現実世界では藤井5段?6段?がラノベ主人公以上のスペックで登場してしまったのだから実はこの作品も事実なのではと疑ってしまうところだ。
 加えて、この手の作品によくある壁にぶつかってしまったときの不用意なシリアスも最終話へ向けて解消。
 一つのジャンルと言いたいところではあるけれどまだ改良する余地はありそうだ。
なにより、一番可愛い子が置き去りにされてしまうのはこのジャンルの常なのか…
5/10
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◇デスマーチからはじまる異世界狂想曲 
 スマホ太郎からのデスマーチ。ゆとり系異世界アニメ。
激しく突っ込んでおきたいタイトルもデスマーチからはじまるであって
異世界がデスマーチな訳ではないのだ。それではゆとり系ではなくなってしまう。
 つまらないくだらないと言ってしまえば簡単だけれども、
今後も需要がある限りこのゆとり仕様は続くことは間違いないだろう。
いろいろとツッコミどころしかないが
もっとも強く言っておきたいのはこのアニメは2期を作る前提で作っていたのか…
 結局一番しりたかったオチがまだずっと?永延に?お預けのようだ。
3/10
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◇恋は雨上がりのように
 平均点よりちょい上あたりのノイタミナ。空気感は好き。
女子高生が40歳の男に恋をしてしまうアニメ。
なんだかありそうで無いようででもワンチャン…。そんなちょっとした期待をもってしまうのはなぜだろう。
 ファミレスとありふれた場所に集まる人々。そこにずっと居たい訳でもそこが目的なわけでもなくただ人生の流れに沿って行き着いてしまったかのように主人公達は集まる。
みな、ファミレスという宿で、人生の雨宿りをしていた。
 ファミレスにいる間は、あるべき現実という世界から少し逃れて狭い世界で自由な時間を過ごしていく。
そうして過ごしていく中で自分が本当にやりたかったことややるべき事に気づく。
陸上を諦めた主人公、文学を諦めた店長、人生の長雨のような期間を恋という雨宿りで凌いだ数ヶ月数年。
 最後には、雨が晴れてそれぞれの道へと進むようで晴れやかでありつつも人生の目的について考えさせられる。文学的な作品。
 恋で盲目になってはいけない。そんなメッセージ性が見て取れた。
7/10
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◇ヴァイオレット・エヴァーガーデン
現代アニメーションの限界に挑む京都アニメーションが送る最高級質アニメ。
また作画のレベルが上がっていた。あのCMのクォリティーそのままに1クールを完走した。
アニメ業界のベンチマーク的存在に成りつつあるがいつになったら京アニの限界はくるのだろうか。
 この頃地上波よりも、劇場版を優先的に制作しているアニメ会社が多いのだけど
地上波でもしっかりと質を落とさず作る姿勢は凄すぎる。
 全体のストーリーを振り返ると非常にあっさりとしているのだけど
演技や会話よりも絵で微妙な変化を感じ取っていくタイプのアニメに思う。
手だったり瞳だったりの手の込んだ書き込みや表情は見事。
 アニメの演出がまた一次元上に行ってしまったような作品である。



◇魔法使いの嫁 
  少女漫画だから女の子がすきなシチュエーションだとしても
これは夏目友人帳を見ているような気分にさせられた。
 誰もが自分の存在を憂い居場所を求めて迷うけれど
自分が居られる場所というのは現実世界では限られている。
それが自分にとって良いところであっても悪いところであってもだ。
そんな”主人公”はずっと誰かに救われたいのだと客観的に思うのだろう。
 それがチセであり、白馬の王子様的なエインズワースだ。
ただ困ったことにこの二人どちらもポンコツでタイトル通り凸凹の新婚夫婦のようだ。
 内容としては2クールやるにしてはストーリー展開が単純すぎるように思う。
毎回チセは溺れすぎである。2クールやってしまうとどうしても中だるみが起きてしまうけど
アニメがというより少女漫画特有のそれのようなきがする。
 もう一つ、ちょっと欲張ってしまうのか無駄なキャラが多いようでどこに集中すれば良いのか迷ってしまう。
ただ、最後はきれいに終わったし、終始作画はきれいで音楽もよく作り込まれていたと思う。
 最後に、スポンサーに新潟市がついていたのがなんとも可笑しい。
5/10
TVアニメ「魔法使いの嫁」オリジナルサウンドトラック2
音楽:松本淳一 ほか
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2018年冬クール、数をできる限り減らしてみるも
半分くらいはかなり適当に見ていた気がする。
本数的にはもう少し増やしたいというのが本音だけれども
生活していく上ではこのくらいがちょうど良いのかもしれない。

ヴァイオレットはまた来週に追記します。

おわり。

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